どうして、脱税、粉飾はバレるのか?(2)「pipitLINQ」

「税務署や地方自治体の徴税部署が金融機関の預金口座を簡単に見れるわけがない」と思っている人も多いが、
じつのところ、簡単に見れてしまうのだ。「税金滞納処分の必要のための質問検査権」という国税徴収法141条
によって税金の納付が遅れた法人・個人の銀行口座の情報は税務署・自治体に
簡単に開示されってしまう。

税金の滞納者だけではない。正常に納税をしている法人・個人においても
これらの銀行口座の情報開示はじっさいにおこなわれている。
その根拠条文が国税通則法74条の2とされる。

この国税通則法74条の2の条文を簡単に書くと、このようになる。

国税庁、国税局若しくは税務署は・・・略・・・所得税、法人税、地方法人税又は消費税に関する調査について必要があるときは・・・略・・・当該各号に定める者に質問し、その者の事業に関する帳簿書類その他の物件・・・略・・・を検査し、・・・略・・・提示若しくは提出を求めることができる。
一 所得税に関する調査 次に掲げる者
ハ イに掲げる者に金銭若しくは物品の給付をする義務があつたと認められる者若しくは当該義務があると認められる者又はイに掲げる者から金銭若しくは物品の給付を受ける権利があつたと認められる者若しくは当該権利があると認められる者

つまり、個人であれば生きていようが死んでいようが、法人であれば
存在していようが廃業していようが、現在、過去にあった預金口座の情報は
役所によって見放題なのだ。

では、じっさいにはどのような調査が行われるかというと、大きく2つあり、
ひとつは役所の職員が銀行に出向き預金の動きを実際に見るもの。
そして、もうひとつが照会書をっ銀行に送り、回答してもらうものだ。

照会書とはどんなものかというと下記に書類を示しておく。

このように書くと、まだデジタル化されたものでないから、
情報収集も限界があるはずだと多くの人は思うはずだ。
ところが、2019年から「pipitLINQ」というシステムが運用を開始された。
これはきわめて優れた他人の預金口座を閲覧できるシステムで
税務署・地方自治体の徴税部署が該当者の預金を書面でなく、システム上で調べることができるものだ。
そして、この運用開始により、預金調査、預金差押えが効率的にできるようになりるつある。
税の滞納者のみならず、脱税の疑いをかけられたものにとっては脅威となるものなのだ。

では、具体的にどのように脅威になるかは次回に書こうと思う。