平成30年4月1日から信用保証協会付融資制度が変更されています

平成30年4月1日から信用保証協会付融資制度が変更されています。
資金調達に関することなので、再生とは直接の関係はありませんが、
「中小企業の経営の改善発達を促進するための中小企業信用保険法等の一部を改正する法律案」
(平成29年6月に成立、平成30年4月1日より施行)
により変更したものです。

概要はこちら、PDF ダウンロード

きわめて簡単に大事な部分だけ書くと、

1、
小規模事業者の持続的発展を支えるため保証割合100%の特別小口保険の付保限度額
1,250万円→2,000万円にする
(創業関連保証も増枠)

2、
企業の容易な資金調達を促しかねない以前の制度では、金融機関の審査能力、管理がおろそかになる
ため、「保証付き融資」と「プロパー融資」を組み合わせる

という趣旨です。
つまり、2についてはある程度の金額以上のものはちゃんと融資金融機関
にも管理させるというものです。

その分、リスク負担が金融機関側に求められるので
大手銀行は、費用対効果を考慮して中小企業向け融資に消極的になるとも考えられます。

詳しくは中小企業庁サイト

割引した手形が不渡りになった場合、買い戻しができないと…

手形を販売先から受け取って売掛金を回収することも
業種によっては、いまだにあるのですが、

手形では即座に資金化できないということで、取引銀行に
割引を依頼することがあります。これが割引手形
なのですが、
割引した手形が不渡りになった場合を考える経営者は少ないのです。

割引手形も銀行にとってみれば融資の一種で、銀行が買取ったものなので
不渡りになったら、その手形の買い戻しを要求してきます。

それだけの余剰資金があるか、即座にプロパーで新規融資をしてもらえるだけの
担保があればよいのですが、世の中そううまくはいかないものです。

そこで、

割引した手形が不渡りになった場合、買い戻しができないと…

という事例について書いてみたいと思います。

まず、先ほども書いたように「それだけの余剰資金があるか、即座にプロパーで新規融資をしてもらえるだけの
担保があれば」 ならいいのですが、大方は違います。
そして、たいていの会社ではプロパーの融資があったとしても信用保証協会付の融資もあります。

この点が銀行のその後の対応を決める要因となります。

まず、 「割引した手形が不渡りにり、買い戻しができないということ」 は、
「債権の保全を必要とする事実」に該当してしまいます。
そして、これは信用保証協会への事故報告対象事案にあてはまります。

事故報告が提出された場合、その事故が継続している間は融資が中止となります。
もちろん、信用保証協会で割引手形の根保証枠があるなら、それを使うこともいっさい
中止になります。

銀行側としては、
1、
その会社が不渡りを出した会社からいくら手形を受け取っていて、
いくらが回し手形になっていて、どの銀行でいくら割引残があるのか・・・を確認
2、
次にその不渡りが 会社に与える影響を売上・利益という面から検証

以上を
検証した上で、担保を懸案してプロパー融資をだします。

財務内容の悪い会社の場合、融資が保証協会頼みということも多いため
一切、 割引した手形の買い戻し資金名目のプロパー融資がでずに倒産ということも多いのです。

ちなみに、倒産防止共済があるじゃないかという方もいますが、
あれは実質2回不渡りがでないと融資してもらえません。

たとえば、5月末日に1回目の不渡り、6月末に2回目の場合、
6月中の資金繰りと買い戻し資金の手当ては基本的に自己資金で補うしかないのです。

銀行融資の連帯保証は外せないのか? 信用保証協会編(3) 

「連帯保証人の変更および解除は原則として認めていません」というのが
どこの信用保証協会の規定にも書いてあるはず / 銀行融資の連帯保証は外せないのか? 信用保証協会編(2) 

と前回書きましたが、ごくごくまれに例外もあるのです。

無用な期待をもたせないためにも
ちょっと質問してみましょう。

あなたの会社の株式は3分の2以上、社長であるあなたの所有ですか?

ここで、答えがYESなら連帯保証人から外れるのはあきらめてください。

その条件は すべて 株式という資本に関する条件だと
書きましたが、結論から言えば
赤の他人の株主が複数人いて、それぞれ持分が同じくらいの状態で
社長が自分だけの裁量ではすべてを成し遂げられない場合
が1つめの条件になります。

そして、2つ目の条件は財務あるいは担保の点で問題ない場合

3つ目の条件は、取引開始時、あるいは大きく与信残高が
動いたときや、社長交代のときに事前に双方合意し取り決めておくということです。

この3つの条件があてはまったときに
始めて銀行融資の連帯保証は外せます。
少なくとも信用保証協会付ならOKです。

先日、ある高名な社長で非上場の会社の社長(尊敬している方ですが)が
「社長の連帯保証もはずせる。努力によって」と自著の中で
書かれていたのを拝読しましたが、
あくまで 条件にあてはまったからなのです。

銀行融資の連帯保証は外せないのか? 信用保証協会編(2) 

銀行融資の連帯保証は外せないのか?
について信用保証協会付融資だけに絞ってもう一度
書いてみます。

信用保証協会付融資 だけなら すっきりと書けるからです。

Googleで 「銀行融資の連帯保証は外せないのか?」で調べてみると

おおざっぱには間違ったことは書かれていないものの、
信用保証協会等の各機関の規定をちゃんと理解いているのだろうかという専門家がほとんどで
ちゃんと書いておいたほうがいいと思ったからです。

「連帯保証人の変更および解除は原則として認めていません」というのが
どこの信用保証協会の規定にも書いてあるはずなのです(数都道府県では確認済み)

ところが、これが原則であるため
例外もあるのです。

ただしきわめて特殊な条件にあてはまるかどうかで
これが決まります。

その条件は すべて 株式という資本に関する条件で、
かつ新規融資時か大口の返済時に
すでにとりきめられていなければならないということなのです。

つまり、会社の経営がおもわしくないと考えて
銀行融資の連帯保証をはずす交渉をしてもそれらは
すべて徒労に終わります。

じゃあ、どうしたらそれが可能かを何回かで書いていきます。

銀行融資の連帯保証は、はずせるのか?

「銀行融資の連帯保証ははずせるのか?」という疑問は
経営者なら考えてもおかしくはない。

先日、連帯保証をはずすために銀行と交渉するという弁護士さんが
いて、その会社の社長もその気になって
弁護士とともに銀行に出向いたとういう話を、当の社長から聞いた。

結論から言うと 連帯保証ははずしてもらえなかったのだが、
僕に「どうしてですか?」と聞いてきた。

その会社、融資は東京信用保証協会付のみで
不動産担保もその銀行に入れていて
どうやら 信用保証協会の担保優先条項が融資条項になっているらしい。
融資残高は5千万円弱。

「信用保証協会の担保優先条項」は登記簿に記載されないことなので
借り手としてはわからないことも多いが、
その社長は 「銀行に根抵当で工場まで担保提供しているのに、どうして私の個人保証を
はずしてくれないのか?」
と意気込んでいた。
弁護士さんも「貸し手の横暴だ」と言っていたらしいけれど、

基本的に「銀行融資の連帯保証ははずせない」
とくに 信用保証協会付の融資だと
規定にそう書いてある。

「連帯保証人の変更および解除は原則として認めていません」
と。

もっとも、ごくごくまれなケースだが認める場合もある。
これについても規定に記載があるけれど、これについては
書かないほうのがいいのかもしれない。

信用保証協会付融資の貸付金利は下げられる

信用保証協会付融資の貸付金利は下げられると書くと
金融機関はいやがるかもしれないが、

おおよそ金利は4つの種類となります

1、xx%
2、xx%以内
3、-すいません、忘れました-
4、所定の利率による

これが保証書に書いてあるのですが
東京都の場合だと
多くが 2の「xx%以内」 なのです。

つまり、仮に1.9%以内と書いてあったとしても
0.9%で実行してもいいのです。

ただし、これらの金利を下げることは金融機関との交渉の中で決まり
信用保証協会への承諾が必要だったように覚えています。

また、東京都の場合、区が利子負担をする債務などの場合
できないものもあります。

預金もあり財務内容も良い会社なら話してみる価値はあると思います。

信用保証協会付の融資がうけられない「債務上の問題」とは?

信用保証協会付の融資は財務だとか、業歴要件だとか
業種・所在地だとか、悪質な例だと
設備資金で借りたのに運転資金として流用し、
それが決算書からわかってしまったなど、その会社がもつ固有の要件によって左右されるのですが、
意外と知られていないのが「債務上の問題」です。

そこで、今回は
信用保証協会付の融資がうけられない「債務上の問題」について
書いておきます。

この「債務上の問題」は下記6例です。

1、信用保証協会が代位弁済をしていて、その債務が残っている
(これは元金だけでなく利息・遅延損害金にまで及びます)

2、前記1の債務を全額返済しても6ヶ月が経過していない

3、第一回不渡りを出して6ヶ月が経過していない

4、銀行取引停止処分を受けている

5、会社整理等手続中

6、信用保証付債務および金融機関固有融資に関して延滞等がある

以上なのですが、

ここで注意しなければならない点がたくさんあります。
全部を書くことはできないので、
よくある事例を書いておきます。


売掛金の回収の多くが手形なので手形割引をして資金繰りを
こなしていた会社が、たまたまみずから1回目の不渡りを出した場合
その会社はその時点で 手形割引ができなくなります。

これはその会社にとって致命的なので
回し手形で仕入先に支払おうとしてもなかなか了解がもらえず
倒産にいたるということが多くあります。
うまくいって次回割引をしてもらえるのは6か月後です。
つまり、この間、資金繰りがさらに苦しくなり2回目の不渡りが必至になります。


代位弁済された信用保証協会債務を完済して
再び融資を受けようと思っても6か月経過後審査という条項
があるため融資の審査自体が不可能です。
では、系列の別会社での融資ではどうかというと、
債務者名寄せがされている場合は実質同一 とみなされ
やはりだめになります。

こんな信用保証協会付融資の規定、一般の企業再生の専門家は知らないでしょうから
もしも企業再生にあたりこのことを知らないようであれば
注意してください。