銀行融資の返済が延滞し、税金が滞納しても 生きている企業

銀行融資の返済が延滞し、税金が滞納しても生きている企業にはいくつかのパターンがある。
じっさい、この状態を数年も維持している企業もかなりある。
しかも、第二会社ではなく一度は破たんした会社で生き続けているのだから、
常識のある方々にしてみればありえないこととなる。

今でこそ再生させ黒字化し、資金繰りに悩まないようにした企業の完全復活に仕事の重点を移しているが、
数年前まではこの手の企業からの再生依頼が8割を越していたわけだから
「銀行融資の返済が延滞し、税金が滞納しても生きている企業」についてはとても詳しくなった。

もちろん、この手の企業がその行く末を社会的な枠組みの中にある方々、弁護士であったり
公的機関であったりに任せてしまえば民事再生や破産に行き着き
すぐに結論がでてしまう。

もちろん、その選択肢もありえるのだが、なかにはリスクを抱えながらも
生きられる企業というものもあるのだ。

では、こんな状態でも、企業が生きられるかどうかの判断基準についていくつか書いてみたい。

1、まずは、国税、とりわけ消費税の滞納がないことが必須となる。

国税庁の統計では消費税の新規滞納金額は増加し続けているようだが、
統計年報( 国税徴収・国税滞納・還付金 )参照 

消費税が滞納したままで事業を継続していくのはいばらの道以上のことなのだ。
まず、税務署と分割納付の交渉をしても短期間、1年以内での完全納付を要求されることや、
次年度の消費税の中間納付が追い討ちをかけること。
さらには、条件履行が出来ない場合、所有不動産があれば差押がかけられること。それによって
担保を設定している銀行が競売を選択してしまうことなどがあげられる。
さらには税務署はKSKシステム(国税総合管理システム)による情報をはじめ、質量ともに膨大な企業情報を
もっているがゆえに本気になれば資産をおさえることはかんたんなのだ。

2、当座比率の高い事業をもっていて、その売上の割合が高いこと。

当座比率が高ければ資金繰りに苦労しなくてすみ、仮に返済の滞納があっても
事業の継続はできるのだ。

3、そして3つ目が経営者の柔軟性と逃げない前向きな姿勢。

4、事業を継続していく中で、これからいくつもの経験したことのない問題にぶちあたる。
これは法的手続ではないので、「海図なき航海」とも言え、弁護士や税理士などの解答がすでに与えられている世界とは
異なるので、このてのリスクを管理できるかどうかになると思う。

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再販された私のこの本↓
の副題が、「破産しても2億円の資産と3000万円の年収を守った!」中小企業専門の再生屋さんが明かす奇跡の裏テクニック!
なのだが、この「破産しても2億円の資産と3000万円の年収を守った!」ケースにおいては、
私が関与したときには主債務者はすでに破産していたので、
別除権をもつ銀行への一括返済を長期分割にしてもらう再生案をたて、
その他数億円の債権者には破産で回収をあきらめてもらう方法をとった。
もちろん、破産管財人・弁護士の承諾があってのことだが
そんな奇跡のようなこともできてしまうのだ。
今では、この方法をおこなってもうまくはいかないだろうが、
逃げずに前向きに立ち向かえば解決策はあるものなのだと思う。

オンデマンド (ペーパーバック)で2017/3/1に再販開始
オンデマンド (ペーパーバック)はデジタル本ではなくて、
紙の本です。

社長が突然死した場合、会社はどうなるのか?

社長が突然死亡した場合
銀行、信金などの金融機関からの借入れが残っていた場合、
その債務はどうなるのだろうか?

子供などの相続人が相続して、その会社の新社長になる場合。
跡継ぎがいなくて従業員がその会社の社長になる場合、
そして、誰も会社の事業を継続しない場合
で答えを書いていこうと思う。

信用保証協会付もプロパーもほぼ同じやり方をするのだが、
下記フローは信用保証協会付の事例で書いておきました。

事業承継する人がいて、その人が相続人でない場合は
その人が 銀行と信用保証協会の適格性の判断を受けて
全債務を債務引き受けする。ただし死亡した前社長の保証契約は、はずさない。
これによって財産を相続した子供なども保証債務を背負う。(重畳的債務引き受け)

そして子供が社長になった場合、相続財産をその子供が一人で相続するなら相続・債務引き受け。
相続財産を受け取る相続人がいるのなら、保全がとれるかどうかで判断して、
重畳的債務引き受けという金融機関側の判断になります。

故人の資産は相続されますが、負債も相続されるので
もしも万一不安があるなら生前に
資産防衛を考えておくべきです。

140327

再生できる会社、むりな会社(2)

返済ができなくなった、買掛金の支払がきびしい、
仕入れができなくなったなど、破たんにいたるきっかけはさまざまですが、

まずは 有利子負債(おもに銀行などからの融資)と
自社との債務をとおしてみた関係を理解することが必要なのです。

なぜかというと、
自社のマトリックス上の位置で大きく今後の対応策が異なってくることになるのと、
再生の難しさが違うからです。

たとえば
↓ このようなステージにある会社
(期限の利益は喪失していないが、融資返済は遅れがちで、資金繰りが大変苦しい赤字会社)
を再生する場合、融資と言う債務をどうにかしなければならないということと、事業を黒字にしなければならないという
2つのことを早急にしなければならないのです。

時間がない場合は、実現可能性が高いとはいえない事業再建計画を作り金融機関にもっていって
リスケが行われたとしても
事業自体が黒字化できず、やはり資金繰り逼迫し、倒産ということが極めて多いのです。

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むしろ ↓ のようなマトリックスに位置する会社のほうが
再生の可能性はあるのです。

期限の利益は喪失していて、新規融資は不可能だが黒字 のこのケースだと
債権者と債務者の利益が一致するような計画を作り、実行すれば
けっこう銀行側も理解を示してきます。
じっさいに、今継続して支援している企業も
このマトリックスの企業だけです。

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これでご理解いただけると思いますが
再生できる会社の判断基準は「黒字」かどうかと
時間なのです。

再生できる会社、むりな会社(1)

経営破たんしても再生できる会社、むりな会社があります。

最終的には、会社・事業の現状、財務内容、借入金、担保不動産の状況、そして 経営者の資質
で決まるのですが、

まず、判断すべきことは、このマトリックスのどこにあてはまるかによって決まっていきます。
ちなみにこれは、僕が「社長さん! あなたの資産と会社を守る最後の一手、教えます! [こう書房・単行本(ソフトカバー)]1,680円 」
という本を書いたときに作ったものです。

3-2-2

このマトリックスのどこに、その会社が当てはまるのかで
再生しやすい、再生できるの判断の指針になります。

たとえば、このステージ↓ にいる会社は
破たん状況に遭遇していても再生の可能性が大きいことは理解できると思います。
3-5-1

ぎゃくに、
このステージ↓ にいる会社はもはや手遅れという可能性がきわめて高いというのが
ご理解いただけると思います。
もちろん例外も中にはあるので精査しますが…
3-6-3

まず、このマトリックスで自分の会社がどこに位置するのかを正確に
理解することから、再生させる、させないの判断が始まります。

破たん状態で、民事再生、破産などの法的手続を安易に出口として選ぶと・・・。

破たん状態なら民事再生、破産などの法的手続を選ぶということもいいかもしれない。
だけど、
その前に自社の状況を診断してもらったほうがいい。

病気で病院にいっても一応の検査・診断の後に
薬をくれるはずだ。

「資金繰りが苦しいのですね」と言い、決算書をさらっと眺めて
「破産ですね」と手続をすすめるのでは救われない。

もしかしたら、その絶望の状況の中に
希望があるかもしれないのだ。

だから、 即座に民事再生、破産などの法的手続を選ぶということは
好ましくないのだ。

現実に今手がけて1年になる案件は
赤字で経営破たんし、期限の利益が喪失されたのにも関わらず 
たった1年で復活し、今期は数百万円の営業利益をあげている。

もちろん通常の形態ではないがそれも2年程度で
まともになるはずなのだ。

信じるものは救われる