消費税が滞納し始めて、最終的に倒産する会社

直接的な原因ではないが
「消費税が滞納し始めて、最終的に倒産する会社」というものが存在する。

大口の売掛金が焦げ付き、資金繰りに窮して
借入れで対応するも売上、利益とも減少し、
結果として消費税が未払いのままとなるケースなどだ。

だから、消費税が直接の倒産理由とは言いにくいのが特徴なのだ。

事実、倒産する会社の決算書を見ると、消費税が3期分くらい滞納しているケースは多い。

会社が赤字でもこの消費税は支払わなければならないので
本則課税or簡易課税の選択や、消費税を意識した経営などが求められるのだが、
顧問税理士がしっかりしていてもそこまでできている会社はほとんどない。

ただ利益を稼げばいいというだけでなく、
利益を最終的にこのレンジにおさめて、法人税・消費税の税負担を
この程度にする
という目標をもって経営をしている会社があるが、
そこには世に知られることのないような工夫が多く見受けられる。

儲けを出せるビジネスモデルがまずは前提条件だが
創意工夫、改善がなければ、儲けたとしてもキャッシュが残らず
倒産に至るということもありえるのだ。

会社が倒産する原因は、資産にある(2)

「会社が倒産する原因は、資産にある」 と書くと、「どうして?」という答えが返ってきそうだけれど
じっさいに 資産が会社をつぶしているのだからしょうがない。

一定額の銀行融資をしてもらい事業を展開する経営者は多い。
日本の中小企業の多くが自己資本が少ないといわれているが、
消費税の問題だとか制度上の問題点があるから資本金を多くできなことや
じっさいに資金があまりなくて創業することも事実なのだ。

一度銀行融資をしてもらい企業を大きく出きれば
さらに増加運転資金が必要になる。
借入金は負債だからバランスシートの貸方に来て、
赤字でなければその分借方が増加する。

借方が資産と言われるものなのだが、仮にこのようなバランスシートの
会社があったとしよう。

4-8

現金預金は10万円しかないが、売掛金は8900万円もあるのだ。
でも損益を見ると売り上げは5000万円

これ、どうみても売掛金は8900万円のうちのほとんどが回収できないはずだ。

回収できないから支払もできない。しかたなく銀行に担保として自宅をさしだし長期融資を
してもらう。

バランスシートに大きな資産があっても形だけのことも多いのだ。

売掛金でいえば売先が1社に集中しすぎてこのようになるケースが多い。

だから、資産を管理することが社長にとって必要になるのだ。

会社が倒産する原因は、資産にある(1)

会社が倒産する原因はなんだろう? と質問すると
資金繰りの悪化とか、売り上げの低迷とかの答えが返ってくるのが一般的だ。
ところが資金繰りが悪化しても、銀行融資で対応して持ち直す会社もあるし、
売り上げが低迷しても業務改革を行い固定費を減らして何とかやっている会社もある。

もうかれこれ5年再生にかかわっている会社など、売上が5分の1になっても
借入で対応してその場をしのぎ、今では業績が悪化したまま、
借入金より預金のほうが多くなってしまった。

じつは、
会社が倒産する本当の原因は 「資産」 なのだ。

そういっても
すぐに理解できる方は少ないだろうから
まず1回目としては
資産が変化することによって倒産する事例について書こうと思う。

資産が変化することで倒産する会社とは
大きな不動産がないと事業そのものが成り立たない業種だ。

たとえば、工場やカーディーラー、タイヤ販売店、
といった業種だ。

ガソリンスタンドもこの系統に入るが
後に書くが、少しちがったいみをもってくる。

これらの業種は不動産を会社で所有してそこで事業を展開するが
(賃貸ということも考えられるが)、
その価値が下がることによって銀行融資の限度額が減らされることになる。

彼らの多くがその不動産を購入するときに銀行融資で対応しているものだから、
その不動産価値の下落でいきおい新規の借り入れができなくなるちうことなのだ。

この状態の多くは債権と債務のバランスでいえば債務超過と言える
つまり  借入金 > 資産
だから 「もう融資は出せませんよ」ということなのだ。

この場合の解決策はたったひとつだけ。
利益率の改善 なのだが、
工場やカーディーラー、タイヤ販売店で「既存のやり方を変えてやろう」
などと考えても途方に暮れるだけ、あるいはハナからそんなことを考えるわけもなくて
借入ができずに資金繰り破綻し、倒産してしまうのだ。

前述した5年再生にかかわっている会社は、売上が5分の1になっても
業績が悪化したまま再生でき、今では借入金より預金のほうが多くなってしまったのには
利益率が関係していることは言うまでもないのです。

会社が倒産する原因は、資産にあるのです。

債務超過を時間的にみるとこのような状態です ↓

saimucyouka

割引した手形が不渡りになった場合、買い戻しができないと…

手形を販売先から受け取って売掛金を回収することも
業種によっては、いまだにあるのですが、

手形では即座に資金化できないということで、取引銀行に
割引を依頼することがあります。これが割引手形
なのですが、
割引した手形が不渡りになった場合を考える経営者は少ないのです。

割引手形も銀行にとってみれば融資の一種で、銀行が買取ったものなので
不渡りになったら、その手形の買い戻しを要求してきます。

それだけの余剰資金があるか、即座にプロパーで新規融資をしてもらえるだけの
担保があればよいのですが、世の中そううまくはいかないものです。

そこで、

割引した手形が不渡りになった場合、買い戻しができないと…

という事例について書いてみたいと思います。

まず、先ほども書いたように「それだけの余剰資金があるか、即座にプロパーで新規融資をしてもらえるだけの
担保があれば」 ならいいのですが、大方は違います。
そして、たいていの会社ではプロパーの融資があったとしても信用保証協会付の融資もあります。

この点が銀行のその後の対応を決める要因となります。

まず、 「割引した手形が不渡りにり、買い戻しができないということ」 は、
「債権の保全を必要とする事実」に該当してしまいます。
そして、これは信用保証協会への事故報告対象事案にあてはまります。

事故報告が提出された場合、その事故が継続している間は融資が中止となります。
もちろん、信用保証協会で割引手形の根保証枠があるなら、それを使うこともいっさい
中止になります。

銀行側としては、
1、
その会社が不渡りを出した会社からいくら手形を受け取っていて、
いくらが回し手形になっていて、どの銀行でいくら割引残があるのか・・・を確認
2、
次にその不渡りが 会社に与える影響を売上・利益という面から検証

以上を
検証した上で、担保を懸案してプロパー融資をだします。

財務内容の悪い会社の場合、融資が保証協会頼みということも多いため
一切、 割引した手形の買い戻し資金名目のプロパー融資がでずに倒産ということも多いのです。

ちなみに、倒産防止共済があるじゃないかという方もいますが、
あれは実質2回不渡りがでないと融資してもらえません。

たとえば、5月末日に1回目の不渡り、6月末に2回目の場合、
6月中の資金繰りと買い戻し資金の手当ては基本的に自己資金で補うしかないのです。

返済が遅れて期限の利益喪失後、返済の約束を文書で取り交わしても救ってはくれない

信用保証協会つきで融資を受けていた会社が、毎月の返済ができなくなり、
3回延滞となって、信用保証協会に代位弁済された。

その後、事業はなんとか継続することができるようになって、
信用保証協会に毎月返済を始めた。
そこで、信用保証協会から提出を求められたのがこの書類。

この文書(下記)、4年ほど前に担当した破たん会社の「分割弁済の承認願」だが、
代位弁済を受けて事業を継続するのなら提出し、書いたことを履行しなければならないものだ。

これを提出することによって期限の利益喪失をくつがえしてくれるわけでもなく、
何のメリットもなさそうなのだが、
提出せず、返済もしないと、 売掛金に対する差押とかわりと
かんたんにしてくることになる。

「もう事業も継続せず、債務者・保証人の所有不動産も売ってもらってかまわないし、
債務者・保証人の資産も全部さしだすから」というのならまだしも
破たんしても事業を続けるなら、毎月返済をしていかなければいけない。
たとえ、それによって期限の利益が元に戻らなくて、融資もいっさい受けられないとしても。

bunkatsu

社長が突然死した場合、会社はどうなるのか?

社長が突然死亡した場合
銀行、信金などの金融機関からの借入れが残っていた場合、
その債務はどうなるのだろうか?

子供などの相続人が相続して、その会社の新社長になる場合。
跡継ぎがいなくて従業員がその会社の社長になる場合、
そして、誰も会社の事業を継続しない場合
で答えを書いていこうと思う。

信用保証協会付もプロパーもほぼ同じやり方をするのだが、
下記フローは信用保証協会付の事例で書いておきました。

事業承継する人がいて、その人が相続人でない場合は
その人が 銀行と信用保証協会の適格性の判断を受けて
全債務を債務引き受けする。ただし死亡した前社長の保証契約は、はずさない。
これによって財産を相続した子供なども保証債務を背負う。(重畳的債務引き受け)

そして子供が社長になった場合、相続財産をその子供が一人で相続するなら相続・債務引き受け。
相続財産を受け取る相続人がいるのなら、保全がとれるかどうかで判断して、
重畳的債務引き受けという金融機関側の判断になります。

故人の資産は相続されますが、負債も相続されるので
もしも万一不安があるなら生前に
資産防衛を考えておくべきです。

140327

銀行融資の連帯保証は外せないのか? 信用保証協会編(3) 

「連帯保証人の変更および解除は原則として認めていません」というのが
どこの信用保証協会の規定にも書いてあるはず / 銀行融資の連帯保証は外せないのか? 信用保証協会編(2) 

と前回書きましたが、ごくごくまれに例外もあるのです。

無用な期待をもたせないためにも
ちょっと質問してみましょう。

あなたの会社の株式は3分の2以上、社長であるあなたの所有ですか?

ここで、答えがYESなら連帯保証人から外れるのはあきらめてください。

その条件は すべて 株式という資本に関する条件だと
書きましたが、結論から言えば
赤の他人の株主が複数人いて、それぞれ持分が同じくらいの状態で
社長が自分だけの裁量ではすべてを成し遂げられない場合
が1つめの条件になります。

そして、2つ目の条件は財務あるいは担保の点で問題ない場合

3つ目の条件は、取引開始時、あるいは大きく与信残高が
動いたときや、社長交代のときに事前に双方合意し取り決めておくということです。

この3つの条件があてはまったときに
始めて銀行融資の連帯保証は外せます。
少なくとも信用保証協会付ならOKです。

先日、ある高名な社長で非上場の会社の社長(尊敬している方ですが)が
「社長の連帯保証もはずせる。努力によって」と自著の中で
書かれていたのを拝読しましたが、
あくまで 条件にあてはまったからなのです。

銀行融資の連帯保証は外せないのか? 信用保証協会編(2) 

銀行融資の連帯保証は外せないのか?
について信用保証協会付融資だけに絞ってもう一度
書いてみます。

信用保証協会付融資 だけなら すっきりと書けるからです。

Googleで 「銀行融資の連帯保証は外せないのか?」で調べてみると

おおざっぱには間違ったことは書かれていないものの、
信用保証協会等の各機関の規定をちゃんと理解いているのだろうかという専門家がほとんどで
ちゃんと書いておいたほうがいいと思ったからです。

「連帯保証人の変更および解除は原則として認めていません」というのが
どこの信用保証協会の規定にも書いてあるはずなのです(数都道府県では確認済み)

ところが、これが原則であるため
例外もあるのです。

ただしきわめて特殊な条件にあてはまるかどうかで
これが決まります。

その条件は すべて 株式という資本に関する条件で、
かつ新規融資時か大口の返済時に
すでにとりきめられていなければならないということなのです。

つまり、会社の経営がおもわしくないと考えて
銀行融資の連帯保証をはずす交渉をしてもそれらは
すべて徒労に終わります。

じゃあ、どうしたらそれが可能かを何回かで書いていきます。

銀行融資の連帯保証は、はずせるのか?

「銀行融資の連帯保証ははずせるのか?」という疑問は
経営者なら考えてもおかしくはない。

先日、連帯保証をはずすために銀行と交渉するという弁護士さんが
いて、その会社の社長もその気になって
弁護士とともに銀行に出向いたとういう話を、当の社長から聞いた。

結論から言うと 連帯保証ははずしてもらえなかったのだが、
僕に「どうしてですか?」と聞いてきた。

その会社、融資は東京信用保証協会付のみで
不動産担保もその銀行に入れていて
どうやら 信用保証協会の担保優先条項が融資条項になっているらしい。
融資残高は5千万円弱。

「信用保証協会の担保優先条項」は登記簿に記載されないことなので
借り手としてはわからないことも多いが、
その社長は 「銀行に根抵当で工場まで担保提供しているのに、どうして私の個人保証を
はずしてくれないのか?」
と意気込んでいた。
弁護士さんも「貸し手の横暴だ」と言っていたらしいけれど、

基本的に「銀行融資の連帯保証ははずせない」
とくに 信用保証協会付の融資だと
規定にそう書いてある。

「連帯保証人の変更および解除は原則として認めていません」
と。

もっとも、ごくごくまれなケースだが認める場合もある。
これについても規定に記載があるけれど、これについては
書かないほうのがいいのかもしれない。

信用保証協会付融資の貸付金利は下げられる

信用保証協会付融資の貸付金利は下げられると書くと
金融機関はいやがるかもしれないが、

おおよそ金利は4つの種類となります

1、xx%
2、xx%以内
3、-すいません、忘れました-
4、所定の利率による

これが保証書に書いてあるのですが
東京都の場合だと
多くが 2の「xx%以内」 なのです。

つまり、仮に1.9%以内と書いてあったとしても
0.9%で実行してもいいのです。

ただし、これらの金利を下げることは金融機関との交渉の中で決まり
信用保証協会への承諾が必要だったように覚えています。

また、東京都の場合、区が利子負担をする債務などの場合
できないものもあります。

預金もあり財務内容も良い会社なら話してみる価値はあると思います。